【知らなきゃ損】多読の効果【最強の英語学習法】  

皆さん多読って聞いたことがありますか?

  • 「聞いたことあるけどどんなのかよくわからない」
  • 多読って効果あるの?」
  • 「自分は英語力がないから多読は無理か~」

という人も多いのではないのでしょうか。

今回は多読とはというところから説明して、その効果についても話していきたいと思います。

この記事を書いている僕は、留学経験はなく、日本から出たことが生れてから1度もありません。多読は中学2年生の夏から始め、2年半程やっています。

多読を中心とした勉強だけで今年英検準一級を取得し、直近ではTOEFL itp543点を取りました。(ちなみに千葉大の入学生の上位3%くらい)

また多読中心の英語の塾では1番上のクラスにいます。

こういった僕が今回解説していきたいと思います。 

 

 

目次

多読とは 

f:id:akikunn:20201226231153p:plain

多読とは

多読とは簡単な英語の本を文章を分析しないで英語を英語として理解し、大意を把握する読書法です。

そしては従来の学校のような学習方法では不可能と思われていた英語初級者でも楽しく始められ、続けられる学習方法です。

多読という学習方法は最近始まったものだと思っていませんか?

しかし実際は違います。

これを読んでみてください。


100年前から常識だった多読
 昔から多くの英語教師が、「英語を獲得する一番良い方法は多読である」と主張しています。東京帝国大学の英語教師でもあった夏目漱石は、明治39年に『現代読書法』で多読のすすめを書いています。松本亨も、「英語を極めたけば、毎日数時間は英語を読め」と著書で主張していました。最近では、Stephen Krashen が "Extensive Reading is the only way to language acquisition." と主張しています。

 ではどのような学習方法なのか。詳しく見ていきたいと思います。

まず多読では非常にやさしい本から始めていきます。例えば僕が中学2年生の時に多読を始めた際、一番最初に渡されたシリーズはORT(Oxford Reading Tree)でした。

 

 そしてこのような簡単な本(人によっては絵本)から始めることで、無理なく基礎力がつき、「読む楽しさ」を味わうことができます。

また楽しく多読を続けるためにルールがあります。

多読3原則とは?
 SSSでは、次の3つの原則を 多読3原則といっています。

  1. 辞書は引かない (引かなくてもわかる本を読む)
  2. 分からないところは飛ばして前へ進む (わかっているところをつなげて読む)
  3. つまらなくなったら止める (1 2 の原則で楽しく読めない本は読まない) 

 これは、酒井邦秀さんが、『快読100万語ペーパーバックへの道』筑摩書房 2002年6月刊)で発表したものです。

 

 

 

 

 多読の驚くべき7つの効果

多読には次のような効果があります。

  1. 4技能全てが伸びる

  2. 使える英語が身につく

  3. 試験で長い文章が出てきても苦なく読める

  4. 英語の文章を早く読めるようになる

  5. 分からない単語が出てきても意味を想像できるようになる

  6. 海外の文化を学ぶことができる

  7. 読書習慣が身につく

ひとつずつ説明していきたいと思います。

この効果のほとんどにかかわってくることですが、多読だけをやっていたわけではないので必ずしも多読単体の効果といえないところがありますが、これらの効果は多読を始めてから実感できた効果なので「多読の効果」とさせていただいています。多読のほかにやっていたことについてのブログも今後書いていきたいと思うのでそちらも併せて読んでみてください。 

 

 

4技能全てが伸びる

恐らくこれが一番驚いたのではないでしょうか。リーディングはわかると思います。

僕も多読を始めて正直、リスニングやライティング、スピーキングが伸びるとは思っていませんでした。

ではなぜ一見関係なさそうな、リスニング・ライティング・スピーキングが伸びるのでしょうか?

そもそも英語を聴いて理解するには音としての英語を素早く文章に直す必要があります。これが遅いとなかなか英語を理解することができません。またライティングとスピーキングは自分の中にある英語のストックをアウトプットすることです。

ここからはあくまで僕の予想になってしまうのですが、多読を通して英語を英語として理解するようになったことで音から文章への変換が高速化したことでリスニングが伸びたと考えられます。

また、多読を通じてストックが増えたことや、シャード―イングによってライティングやスピーキングが上達したと考えられます。

この効果は多読をしているほかの方もいっていることなので理由はともかく、多読の効果として挙げられると思います。

 

実際僕は多読でTOEFL itp543点を取得できましたし、英検準一級も一発合格できました。

 

使える英語が身につく

これはわかりやすい効果だと思います。学校などの教科書には、

「こんな英語いつ使うんだ?!」

というようなものが載っています。

しかし多読で使う「本」は英語圏の人も読んでいるようなものばかりです。

例えば僕が一番最初に読んだORT(Oxford Reading Tree)はイギリスの小学校の教科書に使われているようなものです。だから、

「こんな英語いつ使うんだ!?」

ということは起きません。

また、教科書の例文のようにその一文だけで前後関係のないような文章ではもちろんないので、より実践的な英語を学ぶことができます。

 

試験で長い文章が出てきても苦なく読める

これもわかると思います。本の文章と比べれば試験問題は非常に短いです。たとえ試験問題が退屈なものであったとしても、少なくとも英語の長文を見て、

「長ぃぃ~~!!」

ということはなくなります。

実際僕も大抵の長文は短く感じますw

 

英語の文章を早く読めるようになる

 これはうれしいかなりうれしい効果ではないのでしょうか。

皆さんもきっとTOEICのリーディングパートが終わらなかったという経験があると思います。英語の速読法に走った方もいるかと思います。

しかしよく考えてください。そんな小手先のテクニックでごまかしても、本当の実力にはなっていません。

それに比べて多読によって培われた英語の文章を早く読む力はそこらの小手先のテクニックとは違いあなたの財産となります。

これは日本語の置き換えても起きていることだと思います。本好きの人を思い浮かべてみてください。本を読むスピードは速いと思います。ではその人は速読法によってはやく読めているのでしょうか。ほとんどの場合、それは違いますよね。

日本語が英語になっても同じ話です。

 

わからない単語が出てきても意味を想像できるようになる

これは多読の、辞書を基本的には使わないというルールによるものです。

辞書を引かなくてもわかる本を読むといっても、長い本を読んでいればわからない単語の1つや2つは出ています。

日本語でも本を読んでいて、

「この単語、何?」

ということが稀にですがありますよね。でも私たちは大抵の場合その言葉自体を知らなくても、意味を想像して読み進めていきますよね。これと同じことです。

英語の本を読んでいてわからない単語に出会っても、英語の本をたくさん読んでいれば、前後の文章からその意味を想像することができるようになります。

この能力は試験の時に、わからない単語が出てきたときなんかに役に立ちますよね。

 

海外の文化を学ぶことができる

本の登場人物の行動、言動には、必ずその言語を使っているところでの文化というのが少なからず反映されています。

例えば日本には、「空気を読む」という文化があります。そしてこの文化は少なからず本に反映されていると思います。

ほかにも、日本では家に入れば靴を脱ぎますよね。こうい文化的な面は必ず本に反映されています。

これらはもちろん海外に行くことで学ぶことができます。しかし、海外に行くのにはかなりコストがかかります。それに大抵の場合海外に行くのは文化を学ぶためというよりは観光などですよね。

海外の文化を学びたいだけなら、本から学ぶのが一番コストがかからず、楽な方法だと思います。

 

読書習慣が身につく

これは、小さいことに思えるかもしれませんが、非常に大きなことだと僕は思います。2019年の調査では1か月に一冊も本を読まない高校生はなんと55.8%だそうです。読書がもたらす効果は皆さんよくわかっていると思います。

全国学校図書館協議会|調査・研究|「学校読書調査」の結果

英語が大幅に上達するというだけではなく、読書習慣がつくことによる副次的な効果があるというのは多読をする理由の一つになりえると思います。 

 

英語力ゼロでも大丈夫な理由

 

ここまで読んできて多読に興味がわいてきたと思います。

しかし、

「どうせ最初から英語ができないとダメなんだろ」

と思っている方もいるかと思います。

結論としてはそれは間違いです。

なぜなら多読で扱う本はその人が簡単だと思う本だからです。

これを読んでください。  

次の英文を読んでわかる程度の英語力があれば十分です。

   I have a pen. /  I love you. / This is my pencil.

ただし、初心者に対しては、わからない基本単語について適切な助言をする教師(=コーディネイタ)の存在が不可欠です。また、基本単語100語から200語の絵本を多数教材として揃えることも必要です。したがって、個人的に全く自習で学ぶのはちょっと困難です。しかし、教材が豊富にあり、適切な教師がいれば、上記程度の英語の知識から、300時間程度の読書でやさしい一般書が読める程度の英語力がつくようになります。

ここからもわかるように多読をするのに求められる英語力は、早ければ小学校高学年、少なくとも中学1年生レベルであるということです。

つまり、この記事を読んでいる人であればだれでも始められる勉強法かと思います。これも多読の素晴らしい点の一つです。

ただし、注意してもらいたいのは英語の初心者には適切な助言をできる教師が必要であるということです。多読の始め方に関しては後の章で紹介しようと思います。 

多読をする際の注意すべき3つの点

  1. 日本語に翻訳しない
  2. 辞書を引く前に単語の意味を想像する
  3. 結果が出なくても続ける

それぞれ解説していきたいと思います。

日本語に翻訳しない

これは多読を通してトップクラスで重要なことです。これに注意せずに読んでいると多読の効果をあまり受けられません。やるからには効果を実感したいでしょうから、この点には十分注意してください。

ただ、「そんなの無理だ」と思うかもしれません。

ただ本来は日本語に訳さなくても理解できるレベルの本を読むべきです。

なのでもし日本語訳をしないと理解できないという場合は読む本のレベルを下げるのも一つの手です。

例えば皆さんは、"I have a pen." という英語を読んで、「私はペンを持っている」とわざわざ訳しませんよね。そんな感じで日本語に訳さなくてもいいような本を読むべきなのです。

そうは言っても、最初は訳さずに本を読むというのは難しいと思うと思います。実際僕も最初はなかなか、英語を訳さずに理解できなかったです。

ただこれには少しコツがあります。それは、

「最初はあまり考えながら本を読まない」

ということです。

少し「ボーッ」としながら読むくらいがちょうどいいです。

そうすると日本語訳を考えずに理解するようになります。

「理解しよう」

と思いながら読むのもいいですが、そうするとどうしても訳してしまいがちです。

そういう時には肩の力を抜いて、読んでみるのがおすすめです。

 

 

辞書を引く前に単語の意味を想像する

これは7つの効果の5つ目の効果を最大限に得るために注意すべき点です。

もしわからない単語が出てきたたびにただ辞書で調べるだけだと単語の意味を想像する力はつきません。

そのためにも本を読んでいる間は辞書で調べずに、意味にあたりをつけて読んでいってください。それでもどうしてもわからなかったら本を読み終わった後で辞書で調べて下さい。

これはまじめな人ほど難しいと思います。

僕の場合はわからないのをそのまま想像のままで終わらせるのが気持ち悪かったので本を読み終わった後、必ず調べていました。

しかし、読む本が長くなるにつれて、わからない単語が出てきても読んでいる間に何度も出てきて意味が分かったり、そもそもわからなかったことを忘れたりして、最近は全く調べなくなりました。

これが良いことか悪いことかはさておき、僕みたいな性格の人は、

「分からない単語が出てきてもとりあえず読み終わるまでは調べない」

というように自分でルールを決めるといいと思います。

 

結果が出なくても続ける

これが恐らく一番難しいと思います。

しかし、多読の効果を得るには、結果が出なくても続けるという試練をクリアしなければなりません。

ここまで多読のいい点のみ紹介してきましたが、ここで多読の悪い点が出てきてしまいます。

それは結果がなかなかでないということです。

もしかしたらこれを聞いて、

「結局多読もダメなんだ」

と思った人もいるかもしれません。

しかし、どの方法であっても、英語をはじめ勉強はすぐにできるようにはなりません。思いかえしてみてください。

算数の足し算や引き算、掛け算や割り算だってすぐにできたわけではないと思います。

そんな簡単なことですらすぐにできるようになるわけではないのですから、新しい言語を学ぶのに時間がかかっても当然のことです。

日本語だって3か月やそこらで今のようにしゃべれるようになったわけではもちろんありません。

「結果がすぐに出ないからこの方法はだめだ」

と思うのは安易です。

逆に「一か月で○○」と謳っている方法のほうが怪しくてかえって遠回りです。安易にそういう情報に流されないようにしてください。

とにかく、

「多読の効果が出るには時間がかかる」

と思っていてください。

目安としては僕が効果を実感できたのは、読んでいた本が長いことほとんど文字のない絵本だったこともあって10か月後30万語を超えた頃です。

ただスタート地点やその人の努力量によって効果を実感するのにかかる時間は大きく変わります。

なのであまり効果が出ないといって焦らないことです。

自分が読んだ分は逃げませんし確実に自分の力になっています。効果が実感できないのはそれが小さな変化だからです。身長の変化と同じように日々成長しても、自分はなかなか気づかないものです。そういう変化は他の人に言われたり、ふとした時に気づくもので、客観的な視点からわかることです。

なので、多読を続けていて効果を一番感じるのは試験を受けているときです。

皆さんも多読を続けてみて、

「自分の英語力が上がったかな?」

と思ったら英検なりTOEICなりを受けてみることをおすすめします。

ただ点数が全てではありませんし、繰り返しになりますが効果を実感するには時間がかかります。ぜひ焦らずに楽しんで多読をしてみてください。 

 

多読の始め方

 

 記事がかなり長くなってきたので、詳しいことは別の記事で書いていきたいと思いますが大まかに2つのやり方を紹介します。

  1. SEGに行く(学生)
  2. 多読の森(誰でもOK)

SEGは数学でも有名な塾で、実は僕が行ってたりもします。ただし塾なので学生だけなのと、非常に限られた場所の人にしかおすすめできません。

しかし多読の森はオンライン上のサービスなので誰でもできるという点でおすすめです。また、Native Campをやっている方は無料で使えるので非常におすすめです。

 

www.seg.co.jp

 

多読の森:https://e-st.cosmopier.com/er/

 

nativecamp.net

まとめ

 

多読についてわかってもらえたでしょうか。

多読というのは学生である僕がやっていて非常に楽しい勉強法で、効果は絶大です。

多読をしていて良かったなと思うことばかりです。

皆さんにその良さが伝わっていればなと思います。

ぜひ皆さんも多読を始めてみませんか?